孔子の生誕地参拝
A曲埠につきました。
B泰山から近いですね。列車でわずか二時間ぐらいでしたね。
A皆様もご存知のとおり、曲埠は孔子の生誕地でございますので、ここには孔府、孔廟、孔林がございます。まず、孔府のほうへ参りましょう。
Cあら、大きな荘園ですこと。
A孔府は孔子府とも言いますが、古代の帝王が孔子の直系子孫のためにたてたもので、中庭を九つも持つりっぱな邸でございます。
B孔子府はもう千年近い歴史を持っているそうですが。
Aそうでございます。しかし、孔子廟ほどではございません。孔子廟は紀元前478年に作られました。その後、しばしば増築され、今の様子になったのでございます。
C孔子廟も九つの中庭を持っているようですわ。
Aもったくそのとおりでございます。ほかに、殿堂もかなりございます。しかも、これらすべてが一キロにわたる中軸線上に建っております。
Bさすが世界の人物孔子を祭るお寺ですね。
A孔子の塑像が安置されている大成殿をごらください。北京の故宫の太和殿より美しいと言っても決して過言ではございません。
Cそうですね。大きな石柱に金の竜が彫ってありますね。ほら、1,2,3、、、、17,18柱が18もありますよ。
Bどの柱にも竜が2頭ありましたね。
Aご覧ください。2頭の竜の間には玉がございます。これは夜光の珠でございます。
Cああ、分かりましたわ。これがいわゆる双竜戯珠、つまり2頭の竜の珠遊びというものですね。
A前はここに孔子の塑像を祭っておりましたが、残念ながらもう壊されてしまいました。そして、その弟子の塑像も壊されてしまいました。
Cそれで、今はこの模写された肖像画しか祭っていないのですね。
Bわれわれは小さいころ、よく孔子の「論語」などを教科書で読んだものでしたね
Cあら、あちらに拝んでいる人もいますね。
Aはい。孔子は優れた教育家、思想家として、人々に尊敬されているわけでございます。
B孔子の道徳、倫理の思想などもの日本に伝わりましたね。
A宋の時代、時の皇帝が孔子のことを「むかしの聖人賢人のすぐれたところを一身に集めた」、つまりその集大成だとほめたたえましたので、ここを大成殿と名を変えたのでございます。
Bえーと、確か、唐の時代では文宣王殿と呼ばれていたんですね。
Aそでございます。では、次は東西蕪へどうぞ。
B歴代の石碑がたくさんありますね。
Aはい、こちらで、孔子廟にはもう一つユニークなものがございます。
Cそれは何でしょうか。
A聖跡殿に預けられている聖跡図でございます。はい、こちらへどうぞ。
Cああ、この聖跡図ね。つまり、聖人孔子の足跡についての図ですね。
Aはい。ただし、紙に画かれた物ではなく、石に彫られたものでございます。あわせて120枚もございますが、中国で一番早くできた石彫のシリーズ絵物語りでございます。
Bなかなか面白いのですね。
Aそろそろ孔林のほうへ参りましょうか。
孔林は、孔子とその家族の墓地で、郊外にございます。、、、、はい、着きました。
Cまあ、木も多いし、石碑も多いですね。さすがに林ですねわ。
Aここには十万にものぼる木がございますが、その中には、天につきそうな古木もございます。
B聞くところによると、北京にも立派な孔子廟があるそですが。
Aはい。あれは、昔皇帝が孔子を祭るところでございましたが、いまは、「首都博物館」と言われ、今見てきた孔子廟に次ぐ、中国第二の孔子廟でございます。
B時間をつめて、もう一度北京に戻って二番目に大きい孔子廟も一応見物して帰りましょうか。
Cそうしましょう。