博多伝統の夏祭り、博多祇園山笠は、祭りの最後を締めくくる「追い山」が行われ、夜明けの博多の町を「舁(か)き山」が勇壮に駆け抜けました。
博多祇園山笠は、770年ほど前に博多の町で流行した疫病を払うため、町人に担がれた僧りょが町なかを清めて回ったことが起源とされています。15日は、祭りの最後を締めくくる追い山で、はっぴに締め込み姿の男衆が重さが1トン余りもある舁き山を担いで、全長およそ5キロのコースを次々に駆け抜けます。午前4時59分、太鼓の合図で、ことしの一番山笠、中洲流(なかすながれ)の舁き山が「ヤー」という大きな掛け声とともに櫛田神社の境内になだれ込みました。舁き山は、清道旗(せいどうき)と呼ばれる旗を回り、博多の祝い歌「祝いめでた」を歌い上げたあと、境内に詰めかけた大勢の人たちの声援を受けながら、雨の降る夜明けの博多の町に駆け出していきました。ほかの7つの「流」(ながれ)の舁き山も5分おきにスタートし、沿道の人たちから「勢い水」(きおいみず)と呼ばれる力水を浴びながら、「おいさ、おいさ」の掛け声とともに、博多の町を勇壮に駆け抜けていきました。