外交文書“繊維問題で米が不信感”
8月2日 5時47分
1970年前後、日米間で最大の経済摩擦となっていた繊維問題をめぐり、アメリカ側は、沖縄返還で合意したことに言及して強く譲歩を迫ったものの、当時の佐藤総理大臣が積極的に動かなかったことから、日本への不信感を強めていたことが公開された外交文書で分かりました。
外務省が公開した日米の繊維問題に関連する外交文書によりますと、アメリカのキッシンジャ大統領補佐官は、日米が沖縄返還で合意した4か月後の1970年3月、この問題で日本側が譲歩しないことについて不信感を示していました。
沖縄返還で日米が合意した際、当時の佐藤総理大臣は、日本製繊維のアメリカ向けの輸出について、自主規制を行なうと約束したことが明らかになっています。
この約束を念頭に、アメリカ駐在の下田大使は「引き延ばし作成をとり、ほおかむりで通すことは到底不可能だ」と極秘(ごくひ)の公電を東京あてに送りました。しかし、交渉はすぐには動かず、結局日本側が譲歩して妥結したのは、沖縄返還の合意からおよそ2年後の1971年10月でした。
「領土の返還とそれから繊維問題というような商売の問題を同列に置くことは、もともとおかしいのだというようなことを佐藤さんは考えておりましたので、沖縄返還がうまくいけば、繊維問題もそれなりに解決するのではないかという甘い考えをおそらく、持ってたんじゃないかと思います。」
ほお(頬)かむり:知っていながら知らないふりをして押し通すこと。ほおかむり。->選挙違反をしながら、ほおかむりしてすます。
NHK日语新闻(28)
日期:2013-10-06 11:15 点击:339
- 上一篇:NHK日语新闻(27)
- 下一篇:NHK日语新闻(29)