日语学习网
日语二级读解(30)
日期:2013-10-27 11:32  点击:625
2級読解 30

自分の飼っている犬は泣いたことがあると主張する人がいる。またある種の記述によれば、(注1)サーカスで飼われている象は涙を流すという。(注2)ヒト以外にも涙を流す動物がいるのだろうか。(1)(2)これらの報告は、非科学的な誤った記述なのだろうか。そうではなく、一見奇妙に思えるこれらの報告は、二種類の異なった涙を同じものとしてしまった誤りのように思われる。というのは、ヒトにおいては、感情が高ぶったときに流される涙(感情の涙)と、目にゴミが入ったときなどに流される涙(連続性の涙)は、明確に区別されているからである。
 この区別には、いくつかの証拠がある。たとえば、目の表面に麻酔をかけると、「連続性の涙」は止まってしまうのだが。「感情の涙」は影響を受けない。目に麻酔をかけられた人は、煙にさらされ(注3)ようが、目にゴミが入ろうが涙が出なくなるのだが、悲しみによって涙を流すことは〔注4)依然として可能なのである。
 ここで再び動物が流す涙について考えてみる。( 3 )、〔注5)そもそも目を〔注6)うるおすという生理的な目的のために流される「連続性の涙」については、〔注7)霊長類はもちろん、動物全般にごく普通に共有されているものであろうことは容易に想像がつく。実際ある種の海鳥は、海水に含まれる塩分から目を守るために、「連続性の涙」を流すことがある。
 しかし、〔ア)については、正確で信用できるような報告はない。動物が〔イ)を流したといういくつかの報告は、この〔ウ)を過剰に解釈したものが多く含まれるように思われる。結局、真の問題点は(5)動物の内的状態がわからないということにあるのだが、この点は今後、涙とは別の客観的な指標を用いて、動物の内的な状態を推測することで解決できるものと思われる。
 だが、ここで重要なことは、「感情の涙」がヒト以外の動物にもあるのかということよりは、むしろそれがヒトに特徴的にみられるという点である。(6)「感情の涙」こそ、ヒトという生物を考えていく上で重要なのである。
(注1)サーカス:多くの動物を使って、曲芸などを興行しながら各地を巡業する旅芸人の団体。
(注2)ヒト:生物学的に分類するとき人類。  (注3)~うが~うが:~ても~ても、関係なく
〔注4)依然として:元のままである様子。  〔注5)そもそも:はじめから。元来。
〔注6)うるおす(潤す):水分を含ませる。湿らす。 〔注7)霊長類:サルやヒトの仲間。

問1 (1)に入る適当な語はどれか。      1.それとも  2.しかし  3.そして  4.さらに

問2 (2)「これらの報告」について、筆者はどのように考えているか。
1.ヒト以外の動物も感情の涙を流すことがある。        2.ヒト以外の動物が感情の涙を流すことはない。
3.感情の涙と連続性の涙を混同している可能性がある。  4.ヒト以外の動物が涙を流すかどうか、まだ確認できていない

問3 (3)に入る適当な語はどれか。    1.すると  2.だから  3.それでは  4.それでも

問4 ア、イ、ウに入る語の組み合わせとして、正しいのはどれか。
1. ア:「連続性の涙」 イ:「感情の涙」  ウ:「連続性の涙」
2. ア:「感情の涙」  イ:「感情の涙」  ウ:「連続性の涙」
3. ア:「連続性の涙」 イ:「二種類の涙」 ウ:「感情の涙」
4. ア:「感情の涙」  イ:「連続性の涙」 ウ:「二種類の涙」

問5 (5)「動物の内的な状態がわからない」とあるが、具体的には何がわからないのか。
1.ヒト以外の動物はどのようなときに涙を流すのか。    2.ヒト以外の動物が流す涙は、感情の涙か連続性の涙か。
3.ヒト以外の動物は何のために涙を流すのか。          4.ヒト以外の動物にもヒトと同じような感情があるのかどうか。

問6(2)「「感情の涙」こそ、ヒトという生物を考えていく上で重要なのであうる。」とあるが、筆者が主張したいことは何か。
1.「感情の涙」を流すかどうかこそが、ヒトとヒト以外の動物の違いを示す指標である点が重要だ。
2.ヒト以外の動物が「感情の涙」を流すかどうかということより、ヒトが感情を持ち、感情の涙を流す動物だということが大切だ。
3.ヒト以外の動物が「感情の涙」を流すかどうかということを研究しても、ヒトの生活を向上させえる上で何の役にも立たない。
4.ヒト以外の動物が「感情の涙」を流すかどうかと言う研究は、ヒトという生物を知る上でも重要な研究である。

分享到:

顶部
11/01 11:42