2級読解 48
子供が自室に閉じこもるのは両親から独立した自分だけの精神的世界を持ち始めたことの現われだろうから、悪いとばかりはいえない。子供だって、自分が親に完全管理されることをいつか嫌うようになるもので、もしそうならないとすれば、また(1)別の心配が生じるだろう。しかし、そうは言っても、これは程度問題で、子供が学校から帰ってから寝るまで、食事のときを除いてずうっと自分の部屋にいる、というのでは、家族間のコミュニケーションも希薄になる。だから、子供がある年齢に達して自室に閉じこもりがちになることを、ひとつに成長過程として認めるにしても、建築的に(2)それを助長するような空間の作り方は避けるべきだろう。
問1 (1)「別の心配」とはどのようなことか
問2 (2)「それ」とは何を指すか
子供が自室に閉じこもるのは両親から独立した自分だけの精神的世界を持ち始めたことの現われだろうから、悪いとばかりはいえない。子供だって、自分が親に完全管理されることをいつか嫌うようになるもので、もしそうならないとすれば、また(1)別の心配が生じるだろう。しかし、そうは言っても、これは程度問題で、子供が学校から帰ってから寝るまで、食事のときを除いてずうっと自分の部屋にいる、というのでは、家族間のコミュニケーションも希薄になる。だから、子供がある年齢に達して自室に閉じこもりがちになることを、ひとつに成長過程として認めるにしても、建築的に(2)それを助長するような空間の作り方は避けるべきだろう。
注1稀薄:少なかったり、薄かったりすること 注2助長:よくない傾向を強めること
問1 (1)「別の心配」とはどのようなことか
1 子供が独立心を持ちすぎて、自分だけの世界に閉じこもる心配
2 子供が独立心が生まれず、親に依存する子供になる心配
3 親が子供に対して影響力を持たなくなる心配
4 親が子供に完全に支配されることになる心配
問2 (2)「それ」とは何を指すか
1 子供が自分の部屋に閉じこもらないようにすること 2 成長過程には必要なコミュニケーションをとること
3 子供が自分の部屋に閉じこもりがちになること 4 家族間のコミュニケーションが生まれること