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『論語』の里仁篇-07
日期:2014-02-25 18:22  点击:396
[白文]7.子曰、民之過也、各於其党、観過斯知仁矣。
 
[書き下し文]子曰く、民の過つ(あやまつ)や、各々その党(とう)に於いてす。過ちを観れば、斯(ここ)に仁を知る。
 
[口語訳]先生が言われた。『人民の過ちというのは、それぞれが住んでいる土地(郷党)の風俗(文化)によるものである。人民の過ちを見れば、その土地の仁の徳による教化(民度)がどこまで進んでいるのかが分かる。』 
 
[解説]古代中国では、各地域に散在していた地方共同体(村落)のことを「郷党」と表現し、大多数の人民は、郷党で生まれてその土地の文化慣習の中で教育(しつけ)を受けてきた。荻生徂徠(おぎゅうそらい)の解釈では、この章の「党」は「郷党(村落)」のことであり、孔子は人民の道徳的な過失のあり方を見れば、その郷党(村落)の文化水準(礼儀作法)や道徳的な教化の程度を推測できるとした。 無知な人民が、仁徳に背いた酷薄な振る舞いや無道な犯罪を行う場合に、為政者は非道な行いをした個々の人民を処罰してもあまり意味がないという。徳治主義の儒教では、何が善で何が悪かの道徳を理解していない民度の低い人民には、「法律による処罰」ではなく「学問による啓蒙教化」が効果的だと考える。為政者は、各地の郷党に道徳的な強化を与えるような政治(教育)を自ら率先垂範して心がけないといけないのである。
 

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