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『論語』の里仁篇-11
日期:2014-02-25 18:25  点击:510
[白文]11.子曰、君子懐徳、小人懐土、君子懐刑、小人懐恵。
 
[書き下し文]子曰く、君子は徳を懐い(おもい)、小人は土(ど)を懐う。君子は刑を懐い、小人は恵を懐う。
 
[口語訳]先生が言われた。『君子は道徳(人徳)を強く思い、小人は土地(郷土)を強く思う。君子は刑罰(の行き過ぎ)を強く思い、小人は恩恵を強く思う。』 
 
[解説]統治者である「有徳の君子」と被統治者である「無徳の小人」を比較した部分で、政治を行う君子は道徳の実践と普及を強く思い、小人は故郷の土地を強く思って道徳による教化などには興味を向けないという。仁の実践の大きな志を持って、生まれ故郷に安住しないのが「君子」の生き方であり、君子は庶民に下した刑罰を忘れず、必要以上の刑罰を下すべきではないとする孔子の思いが含まれている。小人が君子(為政者)から受けた刑罰(恐怖)よりも恩恵(安心)を強く意識しているような社会が、徳治が行き届いた理想の社会であると説く。

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