[白文]2.謹権量、審法度、修廃官、四方之政行焉、興滅国、継絶世、挙逸民、天下之民帰心焉、所重民食喪祭、
[書き下し文]権量(けんりょう)を謹み(つつしみ)、法度(しゃくど)を審らか(つまびらか)にし、廃官を修むれば、四方の政行われん。滅国を興し、絶世を継ぎ、逸民を挙ぐれば、天下の民、心を帰せん。重んずる所は、民・食・喪・祭。
[口語訳]慎んで目方と升目の基準を整え、明瞭に法の尺度を定め、廃れた官を復活させれば、四方の政治は上手くいくようになる。滅んだ国を復興させ、絶えた家柄を引き継がせ、隠棲者(世捨て人)を用いれば、天下の民は政治に心を帰属させる。重視すべきことは、人民・食糧・服喪・祭祀である。
[解説]四海を安定統治するための君子の王道について述べた部分であり、滅んだ国の復興や断絶した家の建て直しなど「永続的な政治原則」を解説している。人民の安楽と幸福のための政治を唱えた儒学らしく、重視すべきものに「人民・食糧・服喪・祭祀」を挙げている。