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辉夜姬的升天(二)
日期:2014-05-23 15:22  点击:2283
【かぐや姫の昇天】 
 
(二)
 「かくあまたの人を賜ひてとどめさせたまへど、許さぬ迎へまうで来て、取り率(ゐ)てまかりぬれば、口惜しく悲しきこと。宮仕へ仕うまつらずなりぬるも、かくわづらはしき身にてはべれば。心得ずおぼしめされつらめども、心強く承らずなりにしこと、なめげなるものにおぼしめしとどめられぬるなむ、心にとどまりはべりぬる」
とて、
 
  今はとて天の羽衣着るをりぞ君をあはれと思ひいでける
 
とて、壺の薬添へて、頭中将(とうのちうじやう)呼び寄せて奉らす。中将に天人取りて伝ふ。中将取りつれば、ふと天の羽衣うち着せ奉りつれば、翁をいとほしく、かなしとおぼしつることも失せぬ。この衣着つる人は、もの思ひなくなりにければ、車に乗りて、百人ばかり天人具して上りぬ。
 
(現代語訳)
 
 「こんなに大勢の人をお遣わしくださり、私をお引きとどめようとあそばされましたが、拒むことのできない迎えが参り、私を連れて行ってしまいますのを、無念で悲しく思います。宮廷に出仕できずに終わってしまいましたのも、このように面倒な身でございましたので。ご納得できずお思いあそばされましたでしょうけれど、帝のお言葉を強情にお受けせず、無礼な者とお思いになり御心におとどめなさっていると、心残りになっております」と書き、
 
 <今はお別れと天の羽衣を着るときになってはじめて、あなた様をしみじみ思い出します。>
 
と書き加え、壺の薬を添えて、頭中将を呼び寄せて献上させようとした。頭中将に天人が手渡した。頭中将が受け取ると、天人がいきなりさっと天の羽衣を着せたので、かぐや姫のこれまで翁をいたわしく、いとしいと思っていた気持ちが消えてしまった。羽衣を着たかぐや姫は、憂い悩むことがなくなってしまい、そのまま車に乗り、百人ばかりの天人を引き連れて、天に上ってしまった。

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