ロムニー氏 イスラエルを訪問
7月30日 8時2分
ことし11月のアメリカ大統領選挙で現職のオバマ大統領と争うことが事実上決まっているのが、キョウワ党のロムニー前マサチューセッツ州知事です。支持率ではきっ抗し、近々に集まった資金の額では5月からオバマ大統領を上回って勢いを見せています。そのロムニー氏、選挙運動に初実をつけるため力を入れているのがアメリカ国内のユダヤ社会からの支持獲得です。
29日イスラエルを訪問したロムニー氏、ネタニャフ首相と会談し、イスラエルを支援する姿勢を鮮明に打ち出しました。今回のイスラエル訪問にはアメリカ国内のユダヤ社会からより大きな支持を得るねらいがありました。
巨額の資金を提供し大きな影響力を持つユダヤ社会、これまで民主党よりでしたが、今回はオバマ大統領に対して厳しい視線を向けています。イスラエルに対し厳しい態度を示してきたオバマ大統領、ヨルダン川西岸での入植活動を即時停止するよう強く求めたことなどが、アメリカのユダヤ社会からパレスチナよりだとも受け止められています。
こうした動きを追い風に、ロムにー陣営はユダヤ社会からの支持取り付けに乗り出しています。ユダヤ社会からの資金集めの中心にいるのが実業家のフレッドザイトマンをします。同じユダヤ系の資産家に対する働きかけを強めています。
ザイトマン氏の働きかけを受けていた総資産2兆円に上るユダヤ系の大富豪、シェルダンエイデルソン氏はすでに8億円を寄付、最終的にはおよそ80億円を提供できると表明し、全米を驚かせました。
ザイトマン氏自身、ロムニー氏を支援する活動を続けながら陣営関係者と頻繁に協議し、ロムニー氏がイスラエルを支援し、敵対するイランに厳しい態度で望むよう求めています。
イスラエルをめぐる不安定な情勢に懸念を強めるユダヤ社会の資金がロムシー氏に有利に働きつづあるのです。
今回の訪問で、イスラエルとの関係をいっそう重視していく姿勢を示したロムニー氏、アメリカのユダヤ社会からさらなる支持をつかみ、大統領選の展開を有利に運ぶことができるのか注目されています。