“消費税率”衆院選の争点に
8月11日 4時17分
消費税率引き上げ法など、社会保障と税の一体改革関連法が、きのう成立しました。国民の生活が第一やみんなの党など、関連法に反対した各党は、次の衆議院選挙では消費税率の引き上げの見直しなどを訴えの柱に掲げる方針で、この問題が選挙の争点の一つになることが予想されます。
消費税率引き上げ法を含む、社会保障と税の一体改革に関連する法律は、きのう、参議院本会議で、民主、自民、公明の3党などの賛成多数で可決成立しました。
野田総理大臣と自民党の谷垣総裁、公明党の山口代表が党首会談で、関連法が成立したあかつきには「近いうちに信を問う」ことで合意していることから、この秋までには衆議院の解散総選挙が行なわれるという見方が広がっています。
こうしたなかで、国民の生活が第一、みんなの党、共産党、社民党、新党きづななど、消費税率の引き上げに強く反対してきた各党は、「民主自民公明の3党の増税連合に厳しい審判をくだすよう国民に呼びかけていく」などと批判を強め、次の衆議院選挙では、消費税率の引き上げの見直しなどを訴えの柱に掲げる方針で、選挙の争点の一つになることが予想されます。
これに対して、民主党は、消費税率の引き上げの前に、景気対策や、いわゆる身を切る改革として、行財政改革などに積極的に取り組む姿勢を打ち出していく方針で、今後、衆議院選挙に向けたマニフェストの取りまとめ作業を本格化させることにしています。
一方、自民公明両党は、防災や減災を目的とした公共事業に集中的に投資することで景気を回復させ、消費税率引き上げの経済への影響をできるだけ抑えると訴えるほか、公明党は低所得者対策に力を入れると主張して、消費税率の引き上げについて国民に理解を求めることにしています。