“親書送り返す”対抗措置で判断も
8月23日 4時18分
政府は、日本海にある島根県の竹島をめぐって、韓国との決定的な関係悪化を避けるため、冷却期間を置きたい考えでしたが、韓国側が大統領にあてた野田総理大臣の親書を送り返すとしていることから、今後、より強固な対抗措置をとるかどうか、難しい判断を迫られることになりそうです。
政府は、韓国のイミョンバク大統領が島根県の竹島に上陸したことを受けて、国際司法裁判所への共同提訴を韓国側に求めたほか、玄葉外務大臣は国会審議で民主党政権として初めて、「韓国は竹島を不法占拠している」という表現を使って韓国側を強く非難しました。
こうしたなか、韓国側は、野田総理大臣が竹島問題を国際法にのっとって平和的に解決することなどを求めた、イミョンバク大統領あての親書を日本に送り返すことを決めました。
政府内では、「感情的な行動であまりにも非礼だ」という受け止めが態勢で、韓国側がさらなる挑発的な行動が出るかどうかを、当面は見きわめる構えです。
昨夜、ソウルに帰任した韓国駐在の武藤大使は、「こちらで韓国側と協議するようにということで戻ってきました。これまでも何度も難しい状況を乗り越えてきてると思います。私は一喜一憂(いっきいちゆう)せずに、ねばり強く一歩一歩やっていこうというふうに思っています。」
政府としては、韓国との決定的な関係悪化を避けるため、冷却期間を置きたい考えだっただけに、今回の韓国側の動きに戸惑いに見せており、今後、より強硬な対抗措置をとるかどうか難しい判断を迫られることになりそうです。
親書:(动)亲自写,(名)亲笔信。
戸惑い:(場所に)找不着门,徘徊;(どうしてよいか)不知所措,困惑,犹疑不决。