第十八課
駅のホームで。
真紀: ねえ、たばこ。
マイク: え? あ、けむたかった? ごめんごめん。
真紀: そうじゃなくて...やめたほうがいいんじゃない?
マイク: うん、やめたいとは思ってるんだけどね。あ、僕の体、心配してくれてるんだ。感謝、感謝。
真紀: まったく...そうじゃないの。あれ、見てよ。「禁煙」って書いてあるでしょ。(え?)ひんしゅくだよね。ルール違反は。
マイク: 禁煙?そんなこと知らなかった。え?でも、みんな吸ってたと思うけな。
真紀: 前はね。ほら、まわり、誰も吸ってないよ。(本当だ。)今月からラッシュアワーは禁煙になったの知らないの?
マイク: 今月からか...じゃあ、1週間もルール違反してたわけだ。でも、誰も何も言わなかったよ。
真紀: そういう問題じゃないでしょ。ラッシュアワーだけじゃなくて、ずっと禁煙にしちゃえばいいのよ。吸わない者にとっては迷惑なだけなんだから。
マイク: そりゃ、分かるけど、喫煙権だって、ちゃんと認め(みとめ)ほしいよな。法律で認められてることなんだからさ。
真紀: だから、いっそのことたばこ、やめちゃえばいいのよ。女の子にだって、嫌われるよ。今どきたばこなんて吸ってたら。
マイク: やめられるもんなら、とっくにやめてるよ。