「ラジオ体そうカード早くとってこい。」
「今すぐ虫カゴとセミとりあみもってきて。」
今日もまためいれいです。私は5人兄弟の末っ子なので、姉ちゃん兄ちゃんたちに、毎
日いろいろたのまれます。おしつけられていやな気もちになり、たまに泣くこともあり
ます。一つの子どもべやを皆でつかうため、せまくてうるさいし、トイレはじゅんばん、
お風呂だってゆっくり入れません。ねむっている時はねぞうがわるい人にふまれたり、
けられたりします。共ばたらきでかぞくがたくさんいると、お手伝いは分担しないと大
へんです。一人がさぼると皆にめいわくをかけるので、責にん重大だし、やくそくや時
間を守ることは当り前で、ケンカもがまんが多いです。だから何もしないでいい、何で
も買ってもらえる一人っ子はいいなーってずっと思っていました。でも、この前アルバ
ムで私の赤ちゃんのころのしゃしんを見ました。姉ちゃんや兄ちゃんたちにだっこさ
れている私、あそんだり、ごはんを食べさせてもらっているのもあります。皆楽しそう
にわらっているし、私もうれしそうです。ぜんぜんおぼえていないけど、大じにされて
いるのが伝わりました。ふくはお下がりばかりだけど、私のおきに入りのき地で、お母
さんはぼう子やカバンを作ってくれます。お父さんはしゅくだいを教えてくれるし、姉
ちゃんは毎週末に私のくつと上ばきをきれいに洗ってくれます。兄ちゃんたちも米洗い
や洗たくほし当番を手伝ってくれるし、私がインフルエンザになった時、
「おれたちにうつすなよ。」
って言いながらも、そばで本を読んでくれたり、食べたいプリンを買ってきてくれまし
た。本当は皆、私のことが好きなのかもしれません。私は一人っ子にあこがれていたけ
ど、一人っ子は全ぶ一人でするからもっと大へんです。でも、私は協力やたすけ合うこ
とができる兄弟がいるので、もしかしたら楽しているのかもって考えるようになりまし
た。お父さんお母さんはよく、
「子どもは宝」
と言い、私たちが大切で財さんだそうです。そんなに言われると、あたたかいきもちに
なってうれしさがあふれます。きのう、かけ算をならいました。かける五は五倍のこと
で、いいこともわるいことも五倍になる私たち兄弟。かぞくでも言わないと伝わらな
かったり、ゆずり合わないとキズつけることもあります。だけど、だれかに何かあった
ら皆で知えを出してかいけつします。むずかしいとか困ったことは、わらって吹きとば
すたくましさもあります。全ぶ五倍。私はそんなかぞくが大好きです。それはとてもさ
いこうにしあわせなことです。めいれいされるのはやっぱりいやだけど、ちょっとのお
ねがいならきいてもいいかな・・・。