中国東部山東省の陶磁器製造業は悠久な歴史を持ち、淄博地域は特に有名です。陶磁器製造業は山東省の民間で"焼窯"と呼ばれ、民間の陶磁器製造は輪積みの方法を採用し、製品には甕(かめ)、鉢(はち)、缶(かん)、壷(つぼ)、ご飯蒸しなどがあります。
図の水がめは沂蒙山地域でよく見られる陶甕で、胎体は厚手で表面は粗く、腹部には凸の魚模様が施され、上部は提梁(持ち手)があり、蓋は反転された皿の形をしています。製法は素朴である一方、造形美と張力感が強く感じられ、民衆の美の追求を反映しています。