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第二十一章:世界遺産~故宮
日期:2015-01-29 21:30  点击:457
 故宮は、北京市中心部の北側にあり、紫禁城とも呼ばれ、明や清朝の皇帝が居住する王宮であり、世界に現存する規模が最も大きく、最も整っている古代の木造建築群である。1987年故宮はユネスコに「世界の文化遺産のリスト」に登録された。 
 
 故宮は、明の永楽4年(1406年)から建造を始め、14年かかって完成した。24人の皇帝が故宮で即位し、政務を行った。規模が大きく、風格が美しく、建築芸術が優れた豪華な故宮は、世界に稀に見る宮殿である。故宮の面積は72万㎡、南北の長さは約1000m、東西の幅は約800m、殿、宇、楼閣は999ほど軒あり、建築面積は約15万㎡である。周りには、高さが10m、全体の長さが3400mにも及ぶ赤い色の城壁があり、城壁の四隅にそれぞれ一つの角楼が配置されている。城壁の外には、幅52mの護城河という堀がある。 
 
 城内は南の外朝と北の内廷に区分され、外朝の中央部には、午門から北へ太和門、太和殿、中和殿、保和殿が並び、東には文華殿、文淵殿など、西には武英殿、南薫殿など多くの殿と門が配置されている。太和殿、中和殿、保和殿は三大殿といわれ、皇帝が権力を行使し、盛大な典礼を行う場所である。 
 
 故宮の中心にある太和殿は中国の現存する最大木造建築で、白い石で作られた高さ8mの基壇に建てられた太和殿は、その高さ約40mで、故宮では最高の建築物で、殿の真中には金色に塗られた竜が彫刻された玉座が置かれ、玉座の後ろには金色に塗られた竜の絵を描いた木製の屏風が配置され、玉座を囲んだ6本の柱には彫刻された竜の模様があり、皇帝の権力の象徴である。太和殿の三層の基壇には1千個余の蛟の頭(角のない竜、空想の動物)が配置され、排水の施設でもある。豪雨が降る時、蛟の頭から水が出るという景観が見られ、雄壮そのものである。 
 
 太和殿の裏にある中和殿は、皇帝が重要な式典に出席する時、休憩し、朝拝を受ける場所である。一番北にある保和殿は、宴会を催し、殿試(科挙試験)を行う場所である。 
 
 保和殿の裏は内廷で、皇帝が政務を取り扱い、皇帝と皇后、妃や女宮、王子と王女が住み、遊び、神を祭るところである。内廷の主体建築には、後三宮と言われる乾清宮、交泰殿、坤寧宮および両側の12の内院があるほか、寧寿宮庭園、慈寧宮庭園、御庭園という三つの庭園があり、王族が遊ぶところである。 
 
 故宮は封建王朝の礼儀制度、政治的規範および論理に基づき建造されたものである。その全体の配置、規模と建築の形や色、装飾、陳列などは皇帝の絶大な権力を象徴するものであった。 
 
 史書の記録によると、故宮には大量の文化財が保存され、100万点余に上ると言われ、中国文化財の総数の6分の1を占めている。1980年中国政府は、地下倉庫を100箇所建造し、殆どの文化財を地下倉庫に収めた。故宮は中華民族の輝かしい文化の象徴で、中国の伝統的かつ悠久な文化を反映したものである。故宮は580年余の歴史を持ち、大部分の建築は老朽化し始め、ここ数年、故宮を訪れる内外の観光客数は1000万人に上る。故宮をよりよく保護するため、中国政府は2004年から故宮を修繕し始め、工事は20年かかるということである。 

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