条件交渉の意味合いももちろんですが、これを通じてあなた自身が自分の価値をどう認識しているかを確認する質問でもあります。誰しもより多くの収入が得られるなら得たいものですが、希望の年収を伝える、つまり条件交渉を行う際には当然ながらそれ相応の理論と説得力が必要です。
現年収について正直に述べることは当たり前のこと(ここでの虚偽は後の提出書類などを通じて簡単に露呈するものであり、大問題です)ですが、それに対して単なる「不満」だけを並べてしまっては説得力に欠けます。前職における実績・実力を客観評価した場合、あるいは業界の水準など市場との相対で見た場合など、思いや希望だけではない「根拠」を提示する必要はあるでしょう。
ただし妙に萎縮する必要はありません。これだけは欲しい、という額があるのなら妥当な根拠とともにそれを伝えること自体には問題はありませんし、そもそもビジネスパーソンとして「交渉力」は基本的なスキルとして求められるものでもあるのです。
POINT 過度な「背伸び」や萎縮、妙な駆け引きは不要。根拠を示し、伝えたい思いはストレートに伝えましょう。ただ、やはり譲歩できる姿勢だけは持っておきたいものです。