◆臥薪嘗胆(がしんしょうたん)
呉(ご)王の夫差(ふさ)が越(えつ)に対する恨みを忘れないように薪(たきぎ)の上に寝たことと、越王の勾践(こうせん)が呉から受けた恥を忘れないように苦い肝(きも)を嘗(な)めたという故事で、復讐のためあるいは将来の成功のため長い間苦労するたとえとして使われることばです。
◆画竜点睛(がりょうてんせい)
有名な絵師が竜の絵を描き、ひとみ(睛)を入れると飛び去ってしまうと言って入れなかったのをうそだと言われたので、それではとひとみ(睛)を描き入れると雷鳴電光とともに竜が天に舞い昇ったという故事によります。
◆完璧(かんぺき)
「璧(へき)」は「かべ」ではなく、古代中国で装身具や宝物として使われていた環状の薄い玉のことで、完璧は「傷のない玉」が本来の意味となります。
中国の戦国時代、趙の国が持っていた「倭氏の璧(かしのへき)」と呼ばれる立派な璧を秦の昭王が欲しがり、「秦の15の城と交換したい」と要求してきた。藺相如(りんしょうじょ)が使者として秦に出向いたが、昭王が城と交換する気配を見せなかったため、命がけで壁を趙に持ち帰った。この「完璧而帰(壁を全うして帰る」という故事に由来します。