◆象牙の塔
フランスのサント?ブーブが、現実社会から離れて学術に没頭している学者を評して言ったことば。日本では、研究熱心のあまり日露戦争が起きたことも知らなかった明治物理学の祖、長岡半太郎という学者が「象牙の塔」の代表的存在とされているようです。
◆糟糠(そうこう)の妻
「糟糠」は酒のかすと糠(ぬか)。そんな粗末な食べ物を食べながら、貧しい時から連れ添って共に苦労してきた妻。宋弘が言うには?「貧乏時代の友は忘れてはいけない、貧乏時代の妻は離縁してはいけない」ということです。
◆尊王攘夷(そんのうじょうい)
漢民族は、自国の文明と政治力に対する強い自信と自負から、自分の国を「中華」と呼び、四方の異民族を東夷西戎北狄南蛮(とういせいじゅうほくてきなんばん)と呼んで蔑視するようになりました。その後の中国の歴史のなかで、夷狄(おもに騎馬民族)があらわれて敵対してきたとき、それを排撃する行動は「攘夷」と呼ばれました。春秋戦国時代には、「周の文王を尊敬して夷狄を討ち払う」という意味で「尊王攘夷」が諸侯の間で叫ばれます?日本の幕末に巻き起こった尊王攘夷運動は、この故事を引用したものでした。