あほ
【意味】 あほとは、愚かなさまや行動、愚かな人。馬鹿と同じ意味で、人を罵る言葉であるが、関西方面では、馬鹿よりも軽い意味や親しみをこめて使われる。
【あほの語源・由来】 あほの語源は、秦の始皇帝が異常に大きな宮殿「阿房宮」を建てたことからとする説が多い。 この説にも二通りの話があり、「阿房宮」は項羽に焼かれたが、あきれたほど馬鹿でかく、全焼するまでに3ヵ月もかかったことから、馬鹿げたことを「阿房」というようになり「あほ」と呼ぶようになったとする説と、大きな宮殿を建てたが財政が困難になり、国が滅びてしまったことからとする説がある。 しかし、「阿房」の表記はこの語源説によって当てられたとする見方が強く、当て字とされている。 その他、「おこがましい」の語源となる「をこ」が変化して、「あほう」になったとする説で、「馬鹿」の語源説の中にも「をこ」の音変化とする説があり、共通はしているが、共に苦しい音変化である。 あほの有力な説として、中国江南地方で「おばかさん」を意味する方言「阿呆(アータイ)」を禅僧が伝え、日本語読みで「あはう」となり「あほう」になったとする説がある。 ただし、この説も文献上に出てくるものではなく、この方言によって「阿呆」の漢字が当てられたとも考えられ、あほの正確な語源は未詳である。 また、あほうを「アホ」や「あほ」と、「う」を省略するようになったのは近世以降のことである。