「人々はだんだん賢くなってきている」と聞いても半信半疑だった。4年前、デジタル革命の先端を行くマサチューセッツ工科大メディアラボの所長になった伊藤穣一(じょういち)さんにインタビューした時のことだ
4年前,我采访走在电子革命最前沿的马萨诸塞州麻省理工学院媒体实验室的所长伊藤穣一时,他说:“人在慢慢变聪明”。听到这句话后我仍半信半疑。
伊藤さんによれば、人々はネットでつながりを深め、質の高い議論を交わし始めている。その相互作用で独創的な新しいものが誕生する。これを「創発」という。民主主義にも応用できる。つながりが実際の行動に発展すれば新しい民主主義を生み、世の中が変わる、と
伊藤表示,人们通过网络加深联系,开始进行高质量的讨论。在这种相互作用下会产生独创性的新事物。这就是【创生】。也能应用于民主主义。他说,羁绊如果发展成实际的行动会催生新民主主义,世界就会改变。
政治が迷走する日本でも生まれるのか。伊藤さんは予言するように言った。「国民がやむにやまれず立ち上がるような事態が発生する」。確かに、その半年ほど前の原発事故で人々は立ち上がりつつあった。今、安保法案に反対する動きが勢いを増す
在政治迷失的日本也会产生吗?伊藤如预言般得说道:“即将发生的事态让国民不得不站出来”。确实如此,大概半年前的核电站事故让人们纷纷站出来。如今,反对安保法案的行动在不断壮大。
カウンターデモクラシーという言葉がある。伝統的な代議制や政党政治に時に対抗し、時に補完する民主主義。それは選挙とは別の回路で多様な民意を反映させようとする。デモや集会が典型だ。伊藤さんの発想とも通じるところがある
有一个词叫逆转民主主义。指时而与传统的议会制和政党政治做对抗,时而又补充前者的民主主义。其通过不同于选举的其他方式反映多样化的民意。典型代表就是游行与集会。有些地方按伊藤的想法也讲得通。
おととい、憲法学者の長谷部恭男さんが都内のシンポジウムでカウンターデモクラシーに触れ、「新たな民主主義が生まれている」と指摘した。国会で安保法案は違憲と断じ、政権与党に衝撃を与えた早大教授は、国会前や各地の光景に希望を見る
前天,宪法学家长谷部恭男在都内的研讨会上提到了逆向民主主义,并指出:“新的民主主义正在诞生”。这位在国会断言安保法案违宪,给执政政权造成冲击的早大教授从国会大厦前和各地的游行队伍中看见了希望。
古めかしい議事堂の中で無法がまかり通る。やむにやまれず立ち上がる人々は続くだろう。民意のもう一つの回路に向けて。
在古色古香的议事堂中,蛮横之风横行。不得不站出来的人还会不断增加吧。向着民意的另一个方向前进。