子どもの頃、家の近くにごく小さな本屋さんがあった。ふだんは少年漫画誌くらいしか買わなかったが、ある時から毎月、漱石全集の配本を受け取りに行くようになった。いつも渋い顔で店番をしている老主人が、この時はなぜか上機嫌だった
小时候,家附近有一家极小的书店。平常只去买少年漫画杂志之类的书籍,但从某个时期开始每月都去取配发的漱石全集。看店时总是阴沉着脸的老店主这个时候却莫名得高兴。
街の本屋さんに学んだことは多い。中学高校の頃に通った店では、顔見知りになった主人が時々お薦めの本を教えてくれた。「これは名作だから読むといい」。知的な背伸びの勧めだったのだろう。そんな書店が少なくなって久しい
从街头的书店学到了很多东西。在读初高中时一直去的书店,已经熟识的老板时常告诉我大热书籍:“这本是名作可以读”。基本上是超过理解范围的推荐吧。这种书店已经久为未多见。
「本屋さんの逆襲」が話題になっている。村上春樹さんの新刊が10日に発売された。初版10万部のうち、9万部を紀伊国屋書店が買い切った。独り占めするのではなく、他の書店にも回すが、買い取りだから返本はきかない。賭けである
【书店的逆袭】已成为话题。村上春树的新刊将于10日发售。初版的10万册中,有9万册被纪伊国屋书店买光。不是独霸,还会转给其他书店,但因为是买断,所以不能退货。这是一次赌博。
勢力を増すネット書店に対抗するためという。今回、アマゾンなどに流れるのは5千部程度。多くの読者は通販ではなく、街場の「リアル書店」まで足を運ばなければならない。どんな結果になるだろう
据说为了对抗日益强大的网络书店。这次,约有5千册流入亚马逊。更多的读者不是通过电商,而是必须走进街头的【现实书店】。会带来怎样的结果呢?
電子書籍の脅威もあり、紙の本の苦境は続く。大型店勤務が長い田口久美子さんの『書店不屈宣言』は、きっぱり言う。「本はかたちがあってこそ本だ」。紙とインクでできたモノなのだ、と
还要面对电子书籍的威胁,纸质书籍一直身处困境。在大型书店工作多年的田口久美子在【书店不屈服宣言】中斩钉截铁得说道:“书有形才称之为书”,它是由纸张与油墨构建的产物。
紙の本で育った者として深く賛意を表したい。私たちの生活圏の中にある書店こそ、紙の本の「命綱」だという主張にも。目当ての本を手に入れるだけの場所ではない。書店は、未知の書物との魅惑的な出会いの場でもある。
作为受纸质书滋养成长的人,我想表达深刻的赞同。还有存在于我们生活圈中的书店才是纸质书籍【安全带】的这种观点也深刻赞同。书店不只是获取目标书籍的地方,也是与未知书籍来一场魅惑邂逅的场所。