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御岳火山 喷发周年
日期:2015-09-29 09:42  点击:404
今で言う「自然」にあたる古くからの言葉は「天地(あめつち)」だったと聞いたことがある。〈天地の恩寵(おんちょう)うけて輝けりざくろの赤き実むべの青き実〉。歌人宮柊二の一首は、光や雨や土がもたらす賜(たまもの)として秋の果実を眺めたものだろう。
我听说今天所说的“自然”来自古代的“天地”一词。“红色、绿色的果实因获得天地的恩宠而闪耀”,俳歌诗人宫冬二的这首诗,是在远望阳光、雨水、土壤恩赐的秋日果实时所作的吧。
 
古い時代には「天地の袋」という縁起物もあった。女子が新春を祝って作ったと前に書いたことがある。幸福を入れて逃がさぬようにと、上も下も縫い合わせたそうだ。天と地のはざまは多彩な幸に満ちている。一方で、天変や地異という災いもまた後を絶たない。
在古代,有一种吉祥物叫做“天地之袋”。本栏曾经提到,这是女子为庆祝新春而制作的。据说为了让装入其中的幸福不逃掉,而将袋子的上下都缝合起来。天和地之间充满着多彩的幸福。另一方面,天灾地厄仍然不断发生。
 
戦後最悪の犠牲を出した御嶽山(おんたけさん)の噴火から、1年がたつ。秋晴れの登山日和が暗転し、58人が亡くなった。今も5人が行方不明のままだ。
距出现战后最多遇难者的御岳山喷发已经过去一年了。秋高气爽的登山日风云突变,58人因此遇难。至今仍有5人失踪。
 
長い積雪期をすぎて今年7月に見つかった1人は、リュックで頭を覆い、岩陰で事切れていたという。痛ましさに胸がつぶれる。噴火の予兆らしきものはあったが結果として惨事は防げず、情報伝達などに課題が残された。
经过了漫长的积雪期,在今年7月发现的一名失踪者,被发现时他用帆布包盖住头,在岩石下窒息而亡。我感到非常的难受。明明出现了喷发预兆,但却没有防止惨祸的发生,情报传达等课题摆在人们的面前。
 
御嶽山はかつて、噴火の記録もない死火山とされてきた。それが1979年に噴火する。学者や気象庁はショックだったといい、休火山、死火山という分類をやめた。天地の営みに比べて人間の歴史はあまりに短い。
御岳山在过去因为没有喷发记录而被认为是座死火山。而它在1979年喷发过,这让学者和气象厅备受打击,随后停止了休眠火山、死火山的分类。与天地的活动相比,人类的历史太短了。
 
〈凶(まが)まがと火を噴きあぐる列島に 漂(よ)りきて住めり 太古の民ら〉。岡野弘彦さんの歌そのままに、110もの活火山がこの国にひしめく。一つ一つに個性があって、謎の多い「生きもの」ともいえる。共存する方策をいっそう追求したい。悲しい経験を無にせぬために。
“太古居民,漂洋过海,来到环境险恶的火山列岛。”正如冈野弘彦先生的诗中所说,在这个国度拥挤着110座活火山。每一座火山都有其个性,可以说是充满谜团的“生物”。希望大家进一步追求共存的策略。不要让悲惨的经验白白浪费……。
 

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