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十六月夜 分外美好
日期:2015-09-29 09:43  点击:919
一日遅れをお許し願って、とぼけた味わいの井伏鱒二の詩の書き出しを紹介しよう。〈今宵(こよい)は仲秋明月/初恋を偲(しの)ぶ夜/われら万障くりあはせ/よしの屋で独り酒をのむ……〉。「われら万障くりあわせて、独り酒をのむ」では矛盾していないかと、ヤボを言ってはいけないらしい
请各位允许我们晚一天介绍井伏鱒二的一首冒傻气的诗作的开头部分。【今宵仲秋明月/入夜倍思初恋/吾等拨冗去繁杂/于吉野家独自酌酒……】。又不能不识趣得说:“吾等拨冗去繁杂/独自酌酒”不是自相矛盾吗?
 
ここは理屈より想像力の出番となる。初恋の人を傍らに呼ぶわけではあるまい。「われら」は月との二人連れをいうのだろうと、どなたかが解釈していた。十五夜の月は、酒場の灯(ひ)ともし頃(ごろ)を待ちかねるように東の空にお出ましになる
比起讲道理,这里轮到想象力大展身手。并非是把初恋叫到身边。曾经有人解释过,【吾等】大概指与月亮构成的两人组吧。十五晚上的月亮莅临东边的天空,让人久等不到酒家上灯的时刻。
 
さてゆうべ、お月様は万障繰り合わせてくれただろうか。雲に隠れたところもあったようだが、拝み損ねてもがっかりすることはない。十五夜が必ずしも満月とは限らない。満月は今夜である
那么昨天晚上,月亮大人是否拨冗现身?虽然也曾一度藏在云后,但并没有发生因观赏不到而心生失望的情况。十五晚上并未是满月。今夜才是满月。
 
月は地球に「ウサギ模様」のある面しか見せずに回っている。SF作家の星新一は、天地創造のときに天使が月の裏に落書きをして、神様が困って人間に見えないようにしたと愉快な想像をめぐらせた
月亮在转动时只给地球呈现了其【小兔子形态】的一面。SF作家星新一开动愉快的想象,认为天使在创造天地之时在月亮背面乱涂乱画,上帝为此头痛便想办法让人类看不见。
 
56年前の秋、裏面はソ連の「ルナ3号」に初めてその姿を見せる。むろん落書きも、地球侵略をもくろむ宇宙人の基地もなく、表側より単調な表情をしていると分かった
56年前的秋天,月球背面首次向苏联的【LUNA3号】展现了其身姿。我们才知道,那里当然既没有乱涂乱画,也没有企图侵略地球的外星人基地,比表面的状况还要单调。
 
科学の進歩で空想や神話は葬られても、月を恋う人間の気持ちは変わらない。〈太陽と未来 月とは過去語る〉西出楓楽(ふうらく)。井伏の詩に通じる川柳にうなずく方は多かろう。人間だれも、月を友としたい夜がある。今宵はその名もうるわしい十六夜(いざよい)の月だ。
科学的进步让空想与神话被埋葬,但人类眷恋月亮的心情不曾改变。【与太阳话未来 与月亮叙过往】西出枫乐。这首与井伏的诗作有相同之处的川柳想必让很多人都颔首赞许吧。任何人都有想与月亮为友的夜晚。今宵则是那名字也动人的十六夜月。
 

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