「自然は曲線を創り人間は直線を創る」と書き出す随筆が湯川秀樹博士にある。丘陵の輪郭から草木まで自然には直線はない。しかし田の区画や人家の屋根や壁などは、すべて直線を基調としている。人間はなぜ直線を選ぶのか。日本初のノーベル賞学者の考察は奥深い。
“自然创造了曲线,人类创造了直线”,汤川秀树博士写过这样一段的随笔。从丘陵的轮廓到草木,自然中不存在直线。但是,田地的划分和房屋的屋顶、墙壁之类,却都是以直线为基础。人类为什么选择直线呢?日本第一位获得诺贝尔奖的学者的观察非常深刻。
今年のノーベル医学生理学賞に決まった大村智さん(80) の来し方に、その短文が浮かんだ。直線コースを歩んだわけではない。定時制で教え、大学院で学び直し、微生物を探して土にまみれ――いわば曲線の歩みで大輪の花を咲かせた。
看到了获得今年诺贝尔生理医学奖的大村智先生(80岁)的过去经历,我想起了这篇短文。他的人生并非一帆风顺。他在业余大学教书,在研究生院重新学习,并为了寻找微生物而沾满泥土,总而言之在走了弯路之后才取得了巨大的成就。
「成功した人は、人より倍も3倍も失敗している」はご自身の体験だろう。とかく誰もが効率のいい直線を歩きたがるが、曲がったり折れたりの道端にこそ宝がある。教えられるような受賞の笑顔だった。
“成功的人,相比别人,总是经历成倍或者3倍的失败”,这是他自身的体验。虽然谁都想走效率高的直线,但唯有弯路、曲线的尽头才存在珍贵的事物。他那获奖的笑容如此告诉着我们。
冒頭の湯川博士の随筆は「極微の世界」という著書にあって、人間は曲線的な自然の外貌(がいぼう)にひそむ直線的な法則を発見してきたと続く。そして、さらに奥へと進めば、いっそう深い自然の神髄に触れるのではないかと語る。
开头谈到的汤川博士的随笔记于《极微世界》一书中,他还写到人类发现了潜藏于曲线形态的自然表面下的直线性法则。他还说,如果人类更进一步的话,或许有可能接触到更深层的自然精髓。
その極微の世界の研究で、昨夜は梶田隆章さん(56)の物理学賞が伝えられた。素粒子のニュートリノに質量があることを証明した業績は、宇宙の成り立ちを探る分野での重要な一歩だとされる。
在极微世界的研究方面,昨晚传来了尾田隆章先生(56岁)获得物理学奖的消息。他证明基本粒子之一的中微子存在质量的成绩,被认为是探索宇宙构成领域中重要的一步。
宇宙間の万物を表して「天地人」などという。ビッグバンから138億年、大宇宙では微の極みの「人」が自然の神髄を求める知的ロマンに、素人ながら興味と感動は尽きない。さて、3日続きの興奮はあるか。
人们用“天地人”来表达宇宙万物。宇宙大爆炸后的138亿年,庞大宇宙中极为微小的“人”探索自然精髓的智慧传奇,令我这个门外汉也是沉醉其中,感动莫名。啊,会不会有连续三天的兴奋呢?