今年の賀状には「跳ねる」「とぶ」を目標にする一言が目立った。精彩を欠いた寅(とら)年から、機敏で利発そうな兎(うさぎ)への心機一転は、干支(えと)の効用の一つだろう。「卯年の果報は寝て待つな」という風変わりもあった。これは中国の故事の「守株(しゅしゅ)」をもじったらしい
今年的贺年卡上把“跳跃”“腾飞”作为目标的话特别醒目。从欠缺精彩的虎年到机敏伶俐的兔年的心情转换,这也算是属相的作用之一吧。还有种特别的说法称“兔年有福不用忙”。这是根据中国的故事“守株待兔”演变而来的。
ある日、男が畑を耕していると、兎が跳び出して切り株に頭をぶつけて死んだ。それから男は畑仕事を放り出し、連日切り株を見張って笑いものになった。童謡「待ちぼうけ」でも知られる話は、旧習にとらわれて、時に応じた進歩ができない愚の例えである
某一天,有个男人正在耕田的时候,有一只兔子跳出来,头撞到树桩上死掉了。那天之后,这个男人就把农活放到一边,每天都盯着树桩的。童谣“等待的傻瓜”所说的故事就是墨守陈规,不知道随着时代进步的愚蠢的例子。
とはいっても、時勢に棹(さお)さすだけでは流される。目先の変化や、皮相な流行にたじろがぬ「不易」を身の内に養いたいとも思う。時に遅れず、されど追わず。そう生きたいが、なかなか難しい
话虽如此,一味地顺应时势容易随波逐流。希望大家能够不畏惧地面对眼前的变化和表面的流行,在心里培养一种“不变”。不落后于时代,也不盲目追逐潮流。虽然想这样生活,但做起来实在是很难。
晴れやらぬ時代を映してか、三が日の社寺はにぎわったらしい。〈日本がここに集る初詣〉山口誓子。昨今はパワースポットブームだという。去年のことだが、伊勢神宮の年間参拝者は860万人を超えて過去最高を記録した
也许正是反映了这个还不十分明朗的时代吧,正月头三天的神社和寺院好像非常热闹。“日本人都集中到这里进行新年的第一次参拜”山口誓子。这是最近很流行的气场风潮。去年一年去伊势神宫进行参拜的人数超过了860万,创下了有史以来的最高纪录。
「山を動かす技術のあるところでは、山を動かす信仰はいらない」と米国の哲人が言っていた。人の世に様々な山がある。願掛けで動かすか、兎にあやかり跳ねて越えるか。政治の影の薄いのが、気にかかる。
有个美国的哲人曾说过“如果有移山的技术,就不需要移山的信念了”。在人世间有各种各样的山。是求神拜佛来移开,还是像兔子一样跳过去。目前政治的不景气实在让人很担心。