それから二十年以上も経ったころ、卒業式の「蛍の光」も、一人一人いただくお免状を
手にすることもなかった私たち、終戦の年のA小学校の卒業生たちが集まった。自分のことは
棚に上げて、皆おっさん、おばさんになっていた。でも、性格っていうものはめったにかわ
るものじゃないなというのが私の実感で、口を開けば、ああ、あの子とすぐに思い出し、二
十年の年月はいっぺんに吹き飛んだ。
(渡辺美佐子「りんごのほっぺ」)
* 「蛍の光」(ほたる):日本の小.中学校の卒業式で必ず歌う歌。
お免状:ここでは卒業証書。
【問い】「自分」とはだれのことか。
1. 集まった卒業生たち。
2.外の人のことをおっさん、おばさんと呼ぶ人達。
3. 口を開いた子。
4. 私(=筆者)。
ヒント:
【棚に上げる】:1その物を重要視せず、ほうっておく。
2自分に不利な点や不都合な事にはわざと触れないでおく。
おっさん:〔関西方言〕〔「おじさん」の変化〕 中年の男性を親しんで呼ぶ語。
答え:4
那之后又过去了20多年,我们这些不但毕业典礼没唱<萤火虫的光>,连人手一份的毕业证
都没拿到的二战结束那年A小学的毕业生们又聚到了一起。先不说自己,大家都成了叔叔阿姨
辈的了。可性格这东西是不太随岁月而改变的,这我深有体会,一张口,啊!马上想起来是那
家伙,20年的岁月转瞬即逝~~~