「上方漫才の父」といわれる漫才作家の秋田実(あきたみのる)は、若いころに色々な筆名を使っていた。春野仲明(はるのながめ)、夏山茂(なつやましげる)、夏輪篤(なつわあつし)、冬賀北蔵(ふゆがきたぞう)――と四季にちなむ名を並べた。あるとき秋田実の名で書いた時評の評判が良かったので、それに落ち着いたらしい。
被誉为“上方漫才之父”的漫才作家秋田实,在年轻时用过各种笔名。春野仲明、夏山茂、夏轮笃、冬贺北藏,这些笔名皆源于四季。在某个时候,因为用秋田实这一笔名所写 的时评获得人们赞誉,所以就这样沿用了下来。
筆名や芸名は本人次第で取り換えられる。しかし本名となれば、姓は変わっても名は一生ものだ。この時期恒例の「今年生まれた赤ちゃんの名前ランキング」が、東京で読んだきのうの紙面に載っていた。
自己能根据情况改变笔名和艺名。但如果是真名的话,那么即使改变姓氏,名字也会使用一生。昨天在东京,我看到报纸上登载了这段时期的保留节目“今年出生的婴儿姓名排列”。
明治安田生命保険によれば男児の1位は大翔くん。「ひろと」「やまと」「はると」などと読むそうだ。女児は葵さんがトップで、「あおい」「ひまり」「あお」と読む。親心のこもる贈り物を、どの子も気に入ればいい。
根据明治安田生命保险的信息,排在男孩姓名第一位的是大翔。据说读法是“Hiroto”、“Yamato”、“Haruto”。而女孩第一位的是葵,读作“Aoi”、“Ao”。希望每个孩子都喜欢这饱含父母一片心意的礼物。
そして昭和おやじの繰り言になるが、「子」のつく名は100位までに莉子さん、結子さん、菜々子さんしか見つからない。かつてはガリ版刷りのクラス名簿に、ずらりと「子」が並んだものだ。
接着说些昭和时代糟老头的抱怨,直到100位的名字都是莉子、结子、菜菜子这些带“子”的名字。过去用钢板印刷的班级名册中,一列都是带“子”的名字。
英文学者の外山滋比古(とやましげひこ)さんがこんな回想をしていた。あるとき未知の米国人から、女性につけるMissを冠した手紙が届いた。理由はすぐわかった。この人は日本の知識があり、滋比古が「ko」で終わるから女性と判断したのであろうと。今は昔の話である。
英语学者外山滋比古先生曾经谈过他过去的经历,有一天忽然收到了一位陌生的美国人寄来的信件,称谓用的是称呼女性的MISS。他立刻明白这其中原委了。这个人都日本方面的知识,滋比古这个名字是以“Ko”结尾的,所以他认为是女性的名字。而今已是物是人非了。
前に小欄で、名前を人生の「道連れ」と書いたら、そんな軽いものではないと便りを頂いた。たしかに名前は人生そのものだ。「人は名前を生きる」といっても過言ではない。どの子にもよき人生あれと願う。
曾经在本栏上,写过名字是人生的“同行”,随即马上收到了来信,信中认为名字的分量远不止此。确实,名字就是人生。“人啊,就是活着的名字”,这句话并没有言过其实。希望每个孩子都能过上幸福的生活。