その28
会話に、正論を持ち込まない。
会話に、正論を持ち込まない。 | 場を盛り上げる30の会話術
「水口さんは、よくそれだけ話が書けますね」
よくこういうお便りをいただきます。
それは正論を持ち込んでいないからだと思います。
正しい、間違っているという考えは、あまり好きではありません。
なんだかそう考えると、夢がありません。
それ以上がないからです。
固定されています。
「正しい」「間違っている」を会話に持ち込むと、話の流れは悪くなります。
話がしづらくなります。
何が正しいのか、何が間違っているのかは、状況や人によって違うからです。
自分が正しいと思い込んでいることを言えば、さりげなく、誰かを否定することにもなりかねません。
「失恋はしないほうがいいよね」という会話をすれば、失恋中の人を傷つけます。
何が正しいのか、何が間違っているのかは、状況や人によって違います。
私は、正論は作るものだと思っています。
状況によって、どんな事柄も明るい話になります。
それに気づきました。
「こういう見方をすれば明るくなるよ」という話をしています。
もし暗い話が出たとき、うきうきします。
「さあ、この暗い話をどうやって明るい話に変えてやろうか」
課題を与えられたかのように思え、やる気が出るのです。
そういう課題を解こうとすると、自分も元気になります。
暗い話を明るい話に転化すると、聞いてくれた人も元気になります。
そういう考え、そういう話は、私に限ったことではありません。
世の中にある、あらゆる出来事が前向きになります。
会話でも同じです。
「これは正しい」
「これは間違っている」
正否を求める話をしていませんか。
「正しい話をすれば明るくなる。間違っている話をすれば暗くなる」と思います。
しかし、どちらも大差はありません。
正しい話も間違っている話も、どちらも息苦しさがありませんか。
縛られているような気がするからです。
人間が考え方に縛られている。
そうではないのです。
人間が、考えを自在に操るのです。
正しい、間違っているという話をするくらいなら「こうすれば、明るい話になるよ」という話をしましょう。
それは自分で考え方を広げたり、変化させたりしている状態です。
人間が、考え方を操っています。
見方によっては、どんな話も「これはいいね」という話になります。
そういう話を見つけるのではありません。
そういう見方をしましょう。
だから、次々と話が出てきます。
私の目の前にあるすべてが、ネタになります。
すべてが、明るい話になるのです。