その9
「ですます口調」で言い切ると、分かりやすくなる。
「ですます口調」で言い切ると、分かりやすくなる。 | 上手に分かりやすく説明する30の方法
あなたが普段使っている話し言葉をチェックしましょう。
説明が分かりにくい人には、ある癖があります。
次のような言葉遣いになっていないでしょうか。
「ポイントはまとめたほうがいいかもしれない」
「大変だと思う」
「右だったり左だったりみたいな」
どこがいけないのか、分かりますか。
「かもしれない」「だと思う」「みたいな」という表現です。
発言しながら、どこか逃げ腰になっている表現です。
「一応発言するけど、責任は持てないよ」という気持ちが、裏に隠れています。
発言に責任を持っていないどころか、逃げる姿勢になっています。
「かもしれない」「だと思う」「みたいな」という言葉には、注意が必要です。
どこかで、曖昧さが残っている状態です。
話し言葉から改善しましょう。
分かりやすく説明するためには「曖昧口調」から「ですます口調」に変えればいいのです。
ですます口調は、言い切った表現なので、言葉にとげがあります。
しかし、大切な発言ほど、とげを相手に刺すことが必要です。
リスクを背負って発言しないと、いつまでも「かもしれない」というもやもやした表現から抜け出せません。
私は説明を分かりやすくするために、すべての文章において「ですます口調」で整えています。
それだけ自分の発言に責任を持っています。
また「言い切るスタイル」こそ、メッセージ性が高くなり、分かりやすくするための工夫になると信じています。
読者の方から「偉そうなことを言いすぎだ」と言われることもあります。
そう言われるくらい言い切らないと、本当に悩み解決を求めている読者へのメッセージになりません。
メッセージは、言い切ってこそ、相手の心に突き刺さります。
とげのない柔らかい言葉では、いつまでも、相手の心を動かすことができないのです。
言葉少なく、心に突き刺さるメッセージのために、言葉は短く「ですます口調」で言い切るスタイルにしています。