二世を、「にせい」と読めば二代目のこと。「にせ」と読めば現世と来世のことです。
江戸時代は、「親子は一世、夫婦は二世、主従は三世」と信じられていました。
親子が一世。つまり、この世限りのもの。主従は三世で、前世、現世、来世と三回生まれ変わるまで続くのだそうです。夫婦は二世。生まれ変わった時、もう一度、同じ人と一緒になるということ、そこから夫婦の縁のことを二世の契りというようになりました。
心中も、来世で一緒になれると信じればこそのことだったのでしょう。
「生まれ変わっても、また一緒になりたい……」そう思える人に出会えた人は、幸せですね。