昔は、見えているものを「面(おも)」、隠れているものを「うら」と呼びました。
顔は見えているから「面」、心は隠れているから「うら」です。
「うら悲しい」「うら寂しい」の「うら」もそうですし、「占う」も動詞を作る「なう」がついた言葉です。他にも「恨む」「麗か(うららか)」など、たくさんの言葉が生まれました。
そして、羨むは「心病む(うらやむ)」。心が病んだ状態のことだったのです。
人が羨ましく見える時、きっと、あなたの心は、弱っているのでしょう。
「羨」という漢字は、羊がごちそうを見て、よだれを流している様子を写したものだそうです。
羨ましいと思った時のあなたの顔はいかがですか。鏡の前で病気の顔を吹き飛ばすように、にっこり微笑んでみましょうよ。