煙草の異称です。
煙草の語源は、ポルトガル語のtabacoだそうです。漢字の方は、当て字で、他にも忘れ草、烟(けむり)草、目覚し草などとも呼ばれます。
江戸時代の風習に吸い付け煙草というのがありました。遊郭などで遊女が自分の唇で火をつけ、すぐに吸えるようにしたもので、お客が来ると、「あなたが本命よ」という気持ちをこめて渡すのです。この辺から、相思草という呼び方が生まれたのでしょう。
今では、嫌煙家が増えるにしたがって、相思うどころか、嫌われた者になってしまいました。煙草の花はピンク色で、とっても可憐なのですが、もっぱら葉しか注目されません。
この花こそ相思草という名前で愛でてあげたい、そんな気がします。