A:今月は残業と土日出勤が多いんですよ。肩も首も凝ってしまって痛いんです。
B:それは過労じゃないんですか。ちゃんと休んだほうがいいですよ。じゃないと、本当に体を壊しますよ。
A:そうですね。今週末こそは休まなきゃ。
B:しかし、日本人はよく働きますね。新聞で読んだんですが、日本の小中学校教員の1日の平均勤務時間は休憩を除いて、なんと11日時間6分らしいです。小児科、産婦人科医師の1日の平均勤務時間は12時間以上らしいです。大変ですね。
A:そうですね。日本人サラリーマンは一般的に1日8時間の勤務体制ですが、実際に1日10時間以上働いているのがほとんどです。だから、日本人はよく「働き蜂」とか「会社人間」とか言われています。
B:ところで、日本人はどうしてこんなに無理して仕事をしていますか。
A:日本人の勤勉さや仕事に対する責任感の強さ、あるいは周りの上司、同僚、部下などへの気配りから、多少無理してでも仕事を優先させる人が多いのだと思います。また、これまでほとんどの会社は終身雇用や年功序列性です。この雇用慣行の下で、また専業主婦の妻の支えで、身も心も会社に捧げて働いていた人も多かったと思います。
B:なるほど。
A:でも、最近は、終身雇用制が崩れ、40歳を過ぎればリストラの対象とも言われる現代の会社にあって、若者の中には1つの会社で長期間勤務して昇進を目指して頑張るという働き方は少数派になりました。また女性の社会進出によって、男性にも家事、育児などの要求が高まってきました。だから、出世や昇進よりも自分の趣味や家庭生活を大切にし、より拘束性の弱い働き方を志向する者が増えているのだと思います。
B:そうですか。日本人の働き方も変化しつつありますね。