A:これ、ついでに事業部の上田さんに持っていってくれますか。
B:いいですよ。ところで、この前の雑談の中で、上田さんのご主人の名字は木村らしいことがわかったのですが、日本では、夫婦別性ができますか。
A:できませんよ。今の日本の法律では、結婚の時に夫婦は必ず同じ名字にしなければなりませんよ。上田という名字は旧姓だと思いますよ。
B:それはどういう意味ですか。
A:結婚前から仕事をしていた人が姓を改めることに、仕事上で不便を感じることがあるから、結婚しても会社や仕事関係の間では旧姓のままを使っているということです。でも戸籍上は必ず同じ姓にしなければなりません。
B:なるほど。それで逆に不便なことはないんですか。
A:普段生活をする上では何も問題ありませんが、携帯電話の契約やカードの申し込みなどの際は旧姓が使えない点が不便ですね。
B:そうなんですか。どうして結婚したら夫婦同姓にしないといけませんか。
A:たぶん夫婦同姓にしたら、より家族と言う実感があるというか、家族の絆を深めるということがあるのかもしれません。しかし、ここ十数年、結婚の際、夫婦同姓にするか、それぞれ別姓にするかを選択できる制度の導入を巡って議論も続いていますね。また、名字が変わったことで、新たな人生が始まるような喜びを感じたり、相手と一体となったような喜びを感じたりして、名字を変えたい女性もいるらしいです。
B:ふーん。ところで、必ず男性の名字にしなければなりませんか。
A:そんなことはありませんよ。結婚の時に夫婦どちらかの名字を選ぶことになっていますが、男性の姓を名乗るころが圧倒的に多いです。でも、妻の実家に住む、妻の実家の家業を継ぐといった場合や、妻が一人娘で、夫の姓の名乗ると妻の家族の名字が絶えてしまう場合、妻の姓を選ぶこともあります。私には妻の氏を選んだ友人もいますが、単に二人でそっちのほうが気に入ったかららしいです。