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一級短文読解(52)
日期:2016-09-11 09:14  点击:328
  貧困な層の定義として世界銀行などで普通に使われるのは、一日あたりの生活費が1ドル以下という水準である。1990年には、この貧困ライン以下に12億人が存在していたという。世界銀行はこのなかに、極貧層として年間所得275ドル(一日あたり75セント)以下という①カテゴリーをつくった。だが、貧困のこのようなコンセプト(注)は正しいだろうか。
  同じような資料は多いので、たまたま最近目に触れた事例の一つを取り上げてみよう。中国南部の少数民族ヤオ(瑶)族の一つ、巴马瑶族の人たちの暮らす村々は百歳をこえて元気な人たちの多い地域として知られるが、調査の対象となった105歳の男性は、長生きの原因は「悩みがないことだろう」と言っている。県の「老齢委員会」は長寿の原因を、「1.温暖な気候と汚染のない空気。2.食べ物が自然のもので、低脂肪、高栄養観である。3.長年の畑仕事で体が鍛えられ、飲酒、喫煙率が少ない」ことを挙げている」(朝日新聞1995年9月4日記事)この巴马瑶族の地域の一人あたり平均年収は4800円(1995年)で、一日あたり0.13ドルくらいである。(後略)
  
(注)コンセプト:ある事物の概括的な意味内容、概念。
 
「問」①「カテゴリー」とあるが、それともっとも近い意味はどれか。
1 貧困な層の定義を指す
2 貧困な層の範囲を指す
3 貧困な層になった理由を指す
4 貧困な層になっても本当の貧困ではないことを指す
 
「問」②「同じような資料は多い」とあるが、どのような資料が多いのか
1 世界銀行の分類に基づく世界の貧困分布を表した資料
2 世界銀行が極貧層とした人々の住む地域と人口を調査した資料
3 世界銀行が極貧層とした人々の生活が必ずしも不幸ではないことを表す資料
4 開発主義が世界銀行が極貧層とする人々を生み出したことを表す資料
 
「問」この文章の中では筆者が最近目に触れた事例を取り上げた理由はどれか
1 貧困のこのようなコンセプトは正しいことを説明するからです
2 貧困のこのようなコンセプトは正しくないことを説明するからです
3 貧困のこのようなコンセプトは定義しにくいからです
4 貧困のこのようなコンセプトは定義しやすいからです
 

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