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丽江篇 12
日期:2016-12-16 19:42  点击:307
麗江の宿には、生意気な猫がいた。オレは猫は好きだが、生意気な猫は嫌いである。こやつがどう生意気かということを具体的に述べると、なんとなくオレを見る目つきが生意気なのだ。はっきり言って、カリスマ旅行者を尊敬しようとする誠意が全く感じられない。その上、カリスマに会うというのにヒゲや体毛の手入れもしておらずモジャモジャとだらしない。
 
これは、おしおきをすべきだろう。
 
なんだって? ネコ林寺でネコ林寺拳法を習得した本物の中国猫に、映画「キャッツアイ」で稲森いずみや内田有紀が扮したコスプレの猫にすらメロメロになった貧弱なおまえがかなうわけないって?
 
……甘いな。認識が甘すぎるぜ。そうやってあんたみたいな甘っちょろい人間が必要以上に怖がって放任してしまうから、奴等だってつけ上がり特攻服を着てなめ猫ブームなんか起こしやがるんじゃないか。
 
それではこのカリスマをナメきったなめ猫に、スパルタ指導員としてどのように挑めばよいのか。
 
ふふふ……。
 
オレにはこれがあるんや!!!!
 
伝家の宝刀、日本製極上霜降りまたたびや!!!!
 
というわけで、夏真っ盛りなこの雲南の8月中旬、カリスマを尊敬しない生意気ななめ猫にはここでまたたびを投入することにした。
 
ほらほら、こっちを見ろよなめ猫。見~つめるキャッツァイ? な~んやらやら? つ~きあかり浴びて~~ええ~?(なめ猫のテーマ)
 
そりゃーーっ!!
 
あ~~っはっはっはっ!!!
 
バカめ。所詮インテリを気取っていても、野生の本能は隠せまいて……。どうあがいてもネコはネコ。このヒューマン?ビーイングのカリがスマートなカリスマのオレに楯突こうなど100年早いのである。愚かものめ……、こんな1本の木の枝で酩酊して自分を見失ってしまうなんて、おまえたちがアヘン戦争で嫌というほど思い知った麻薬の恐ろしさを忘れてしまったようだな。
 
またたびに魅了されてしまった悲しいなめ猫は、あまりの興奮でそのまま鬼籍と中華鍋に入り、自然な流れで豆板醤でピリ辛に炒められ、宿泊者がシェアする宿の夕食のテーブルに並んでいた。
 
……さて。遊んでる場合じゃないな。

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