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香格里拉篇 02
日期:2016-12-16 19:43  点击:336
 ……ということで、もはや田舎町に向かう路線のため座席も少なくオンボロなマイクロバスに乗り、土埃にまみれながら4時間半で香格里拉へ到着。
 
 この町では1泊だけして明日の朝また北上するため、到着した汽車站(チーチョージャン=バスターミナル)でそのまま明日のバスのチケットを買うことにした。筆談で次の町「郷城」までの一人席を購入して帰ろうとすると、隣の窓口の客がオレを呼んでいる。またも白人旅行者、男2人、女1人の3人組だ。
 
  「ちょっとあんた、切符買いたいんだけど言葉が通じないんだよ。助けてくれないか?」
 
  「助けたいのはやまやまですが、僕も中国語喋れないんですけどいいですかね。筆談でチケット買うぐらいならなんとかしてあげますが」
 
  「なに、喋れないのか!?」
 
  「アイ アム ジャパニーズ!!! アイ アム チョーノ!!!! ガッデムてめー東洋人だったら誰でも彼でも中国語喋ると思うなよエーコラァッ!!!」
 
   「ジャパニーズか。明日オレたちは郷城に行きたいんだけどな、バスは1日1本しかないのか聞いてくれよ」
 
   「聞くまでもなく1日1本だ。朝6時に出発する1本しかないのである」
 
   「それじゃあ、ノンスモーキングのバスが出ていないかどうかも聞いてくれないか?」
 
   「はいはいそれじゃあ、有没有禁煙車? と書いて……これを係りの人に見せれば……ってあるわけねーだろっ!!! 1日1本しかバスがないのにどこをどう考えたら禁煙車があると思うんだよっっ!!!」
 
   「なに、そうか。わかったよ」
 
なんだこの中国まで旅をしに来ているのに自分の世界を崩さない奴らは。この身勝手で常識外れの考え方は……、ユダヤ人じゃないかこいつら? たまたま過去に遭遇したユダヤ人の印象が悪かっただけで、ほとんどのユダヤ人の人たちはきっととても常識のあるいい人だとは思います(うまいフォロー)
 
 そもそも、白人旅行者にとって中国人と日本人の区別というのはそんなにつき難いものなのだろうか?? い~や、いくらなんでもわかるだろう。たしかにオレは昨日床屋に行ったから、今の髪型は頭のてっぺんだけ毛があってそこから三つ編みが1本だけ伸びてるいわゆる辮髪(べんぱつ)で、更に目も細くなってナマズのようなひげを生やして額には「中」の文字が書かれているけど、それでもいくらなんでも中国人と間違えることはないだろう。こんなに嵐のショーにそっくりな中国人がいるかってんだよ(え? そんな話忘れた?)!

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