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名にし負はば 逢坂山のさねかづら 人に知られで 来るよしもがな
三条右大臣
【歌意】 「逢って寝る」という名を持つ逢坂山のさねかずら。その蔓(つる)を手繰るように、人に知られずにやって来る方法がないものか。
【作者】 (さんじょうのうだいじん) 873~932年 藤原定方(ふじわらのさだかた)。
【説明】 「あふ」は「逢う」と「逢坂」の掛詞?「さね」は「さねかずら」と「さ寝」の掛詞。「くる」は「来る」と「繰る」の掛詞。人目を忍ぶ恋の切なさを詠んだ歌。