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恋すてふ わが名はまだき立ちにけり 人知れずこそ思ひそめしか
壬生忠見
【歌意】 恋をしているという私のうわさが、早くも立ってしまった。誰にも知られまいと、ひそかに思い始めたばかりなのに。
【作者】 (みぶのただみ) 10世紀半ばの人。壬生忠岑(みぶのただみね)の子。
【説明】 前の平兼盛と歌との勝負に負けた忠見は、落胆のあまり食欲がなくなり、病になってついには亡くなったという話がある。