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ちぎりきな かたみに袖をしぼりつつ 末の松山 波こさじとは
清原元輔
【歌意】 固く約束をしたよね、互いに涙で濡れた袖をしぼりながら。あの末の松山を決して波が越えることがないのと同じに、私たちの仲も絶対に変わるまいと。
【作者】 (きよはらのもとすけ) 908~990年 清少納言の父。『後撰集』の編纂にかかわる。
【説明】 心変わりした女に、相手の男に代わって詠んだ歌。恨みと未練の気持ちが綯い交ぜとなっている。