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ながらへば またこのごろや しのばれむ うしと見し世ぞ 今は恋しき
藤原清輔朝臣
【歌意】 もっと生き長らえたならば、辛い今が懐かしく思い出されるのだろうか。辛かった昔が、今では恋しく思えるのだから。
【作者】 (ふじわらのきよすけあそん) 1104~1177年 歌学書『袋草子』がある。
【説明】 時の流れに思いを馳せ、我が人生の不幸を述懐した歌。作者がどのような事情にあったかは定かでない。