「記録的な原料不足により、いか製品の価格が大幅に高騰しております」。東京・上野にある小売店の珍味売り場で今週、そんな貼り紙を見た。近海産を支えてきたスルメイカが30年ぶりの不漁に見舞われている。
“由于破历史记录的原料不足,乌贼制品的价格将大幅度涨价”,本周我在东京•上野地区的一家零售店的美食区看到一张写有上述字样的纸。究其原因是近海海产品的支柱性产品——枪乌贼的捕捞量跌破了30年以来的最低值。
「危機は昨年春から続いています」と全国いか加工業協同組合の野々山浩さん(64)。東シナ海の春先の水温が低く産卵場が限られ、中国船による乱獲も響いた。漁獲高はここ5年の平均より6割も少なかった。
“危机从去年春天持续至今”,全国乌贼加工联合会的野野山浩先生(64岁)如是说道。因为枪乌贼只在初春时节东海水温较低的区域产卵,所以其收到中国渔船滥捕的影响。最近五年,其平均捕捞量少了近60%。
加工業界は、1袋あたりのするめの量を減らすなど苦しい対応を強いられている。品書きからイカを外したすし店もあると聞く。
为此,相关加工商被迫采用减少每袋乌贼干份量等方式苦苦应对。听说还有寿司店将乌贼从菜单上划去了。
近海のスルメイカは秋から冬に生まれ、列島沿いに北上し、再び南へ回遊する。昼は海深くに沈み、夜になると海面へ近づく。この習性から、イカ漁船は夜に海面を照らし、集まった群れを狙う。
近海的枪乌贼出生于秋冬时节,然后沿着列岛北上,再回游至南方。白天,它们就下潜至大海深处,一到夜里就会上浮至海面。基于这种习性,捕捞乌贼的渔船会往海面打灯,捕捞聚在一起的乌贼群。
〈烏賊(いか)不漁津軽の海に灯無き日々〉高橋秋郊。八戸、函館、小木(おぎ)(能登)などがイカの港として知られる。なかでも、イカ加工業の盛んな函館市は打撃が大きく、市長や産業界代表らが先週、「輸入枠を増やして」と省庁をめぐった。
“乌贼难捕捞,津轻海峡夜寂静”,这是高桥秋郊的诗。八户、函馆、小木(能登地区)等都以乌贼港口而闻名。其中,乌贼的歉收对函馆市打击最大。上周,市长和产业界代表们去了相关省厅要求“扩大进口限额”。
するめ、さきいか、リング揚げ。酢の物、天ぷら、いかそうめん――。イカの食べ方を挙げていけばきりがない。これほど多彩に活(い)かされ、暮らしに溶けこんだ海の食材もめずらしい。気取らない外見もあいまって、いつでもどこでも気安く手に入るものと高をくくってきたが、認識を改めねばなるまい。これからはいただく前に居住まいを正すこととする。
乌贼干、乌贼条、油炸乌贼;拌凉菜、天妇罗、乌贼挂面……。屈指一算,乌贼的食用方法还真是数不胜数。这种溶入人们生活,并极大丰富人们餐桌的海产品也变得稀少起来。外观朴素无华,且何时何地都能买到的东西也变得贵起来,对此我们不得不改变长久以来的认识。今后,我们在享用乌贼前,也不得不掂量一番了。