日本なら1万円札、米国なら100ドル札。高額なお札から段階的に廃止し、最後は紙幣をなくすべし。そんな刺激的な提案が、米ハーバード大学教授ケネス・ロゴフ氏の新刊『現金の呪い』にある。現金を大幅に減らせば、犯罪や脱税がやりにくくなると訴える。
日本有10000面额的纸币,美国有100面额的纸币。阶段性地废除这些大额钞票,最后取消纸币。如此刺激人们神经的建议,登载在美国哈佛大学克雷斯的新作《现金的诅咒》中。他主张,如果大幅度减少现金,那么犯罪和逃税就会变得更为困难。
100ドル札で100万ドルを用意するなら何とか大きめの紙袋に入るが、10ドル札や硬貨となれば大変だ。裏金としては不便この上ない。カード決済ばかりになれば、現金払いで税金をごまかすのも難しくなる。
如果用100面额的纸币准备100万美元,那么还是能放进纸袋;但要是换成10美元抑或硬币,那可真是够呛。当然,如果付好处费就没有问题了。假设全部用银行卡结算,用现金支付来隐瞒税额也将变得困难重重。
そんなキャッシュレス社会は可能なのか。スウェーデンではほぼ実現しているとの記事が、先日の経済面にあった。カード払いが隅々まで広がり、「現金お断り」を掲げるパン屋があるというから驚く。
这种“零现金”社会有可能实现吗?前几天在本报的经济版上看到了相关报道,称其基本已经在瑞典实现了。刷卡支付扩大到社会每个角落,有面包店宣城“拒绝现金”,真是令人震惊。
現金を受け入れない銀行窓口も多く、「現金を使う権利」を求める運動まで起きているという。スウェーデンは欧州で最初に紙幣を発行した歴史を持つ。何事にも合理的なこの国らしい割り切りは、世界の未来図なのか。国内総生産に対する現金の割合は、1・7%まで低下した。
此外,还有很多银行柜台不接受现金。为此,人们还发起了要求“使用现金权利”的运动。瑞典拥有是全欧洲第一个发行纸币国家的光辉历史。报道最后总结称:在这个国家,任何事情都显得如此合理,这就是世界未来的情形吗?相对于国内生产总值,现金的比例已经跌至1.7%以下。
その割合が2割近くあり、現金主義が強いのが日本である。それでも気がつけば、コンビニのお菓子一つに電子マネーを使っている。
而日本是现金主义盛行的国度,其比例高至20%。即便如此,我还是发现有日本人在便利店用电子钞票购买小零食。
無現金社会となったこの国を想像してみる。お年玉の習慣はどうなるのだろう。ご祝儀に新札をそろえる心づかいは。タンスの奥のへそくりも、存在を許されなくなるか。何だかさびしいと感じるのは、まだ紙のお金に心がとらわれているせいだろうか。
如果这个国家没有了现金,会是何种情形?让我们放飞思想,纵情想象下。压岁钱的习俗将何去何从?参加婚庆等活动时,准备新钞票的心意又将如何?深藏柜子底的私房钱是不是就一点没有了呢?之所以有这种“天塌地陷”的感觉,或许还是因为我们心里还惦记着纸币吧。