銀行員らしい顔、政治家らしい顔という言い方がある。私たちはなんとなくそれらしい顔を思い浮かべることができる。本当に職業によって顔が違うのだろうか。本当に職業によって顔が違うのだろうか。コンピューターを使うと、数十人の特定の職業の人の顔写真を集めて、その平均の顔を合成することができる。目や口の大きさ、眉の濃さ、肌の色、それらすべてを平均するのである。これによってそれぞれの顔の個性は打ち消されて、集団に共通の特徴が浮き彫りになる。実際に銀行員やプロレスラー、政治家などの平均の顔を合成してみて驚いた。それぞれの平均の顔が、筆者が思い浮かべていた職業の典型的な顔そのものになっていたからである。
1、「平均の顔」とは、何か。
①銀行員、政治家、プロレスラーの三つの職業の顔を一つに平均した顔。
②同じ職業の人の顔の各部分を平均し、そられを合成した顔。
③個性を消して、その職業の典型的な顔と同じになるように合成した顔。
④筆者が思い浮かべていた職業の典型的な顔を平均した顔。