人間は誰でも本当は死と隣りあわせで生きている。自殺、などというものも、特別に異常なことではなく、手を伸ばせばすぐ届くところにある世界なのではあるまいか。ひょいと気軽に道路の白線を跨ぐように、人は日常生活を投げ出すこともありえないことではない。ああ、もう面倒くない、と、特別な理由もなく死に向かって歩みだすこともあるだろう。私たちはいつもすれすれのところできわどく生きているのだ。
注①:すれすれの:なんとか危険を避けて
注②:きわどく:ぎりぎりの危ない状態で
1、「すれすれのところできわどく生きている」とは、どういう意味か。
①自殺してもおかしくない状況の中で生活している。
②危険なものに囲まれた状況の中で生活している。
③簡単に死を選べないという状況の中で生活している。
④誰でもいつかは死ぬという状況の中で生活している。