あれはいつのころだった。まだ、数学などに凝っていたときだ。僕は友人と競争で、ある問題を解いていた。それが解けたときはほんとっに嬉しかった。それで、すぐに友人に電話した。
「おい、やった、解けたぞ！」
僕は、ほとんど、叫んでいた。
だが、相手は眠そうに言う。
「なにが、解けたんだ。いま何時だと思っているんだ。午前②時だぞ！」
怒った声だった。
それを聞いて、しまったと思った。確かに、ひどい時間に電話をかけたものだ。
「たとえ、友人だとはいえ、午前②時に電話をかけるのは、少し非常識だったな。あやまる。ごめん！」
僕はすぐあやまった。すると、相手は言った。
「おまえのバカな友人になら、何時に電話をしようと勝手だ。俺の言いたいのは、（ ）ということだ。」
そして、ガチャン。そういえば、相手の声は友人のそれではなかった。
1、「しまった」とあるが、筆者は自分のどんな行動に対してそう思ったのか。
①問題がまだ解けていない友人の気持ちを考えず電話をした。
②自分から電話をかけたのに、初めに名前を言わなかった。
③午前②時という非常識な時間に友人に電話をした。
④問題が解けた嬉しさのあまり、電話で叫んだ。
2、「それ」とは何を指すか。
①電話番号
②話し方
③常識
④声
3、（ ）に入る最も適当なものはどれか。
①電話番号は間違えないようにかけろ
②そんなことで深夜に電話をかけるな
③相手のことを考えて電話をかけろ
④自分の名前を伝えてから話せ
