「とりあえず」という名のビールを発売したらどうか。真剣に考えたことがあるのだと、酒造メーカーに勤務していた村上満さんが書いている。居酒屋での決まり文句「とりあえず、ビール」に便乗して、注文を誘う奇策である。さすがに実現はしていない。
销售“とりあえず”(意为赶快)牌啤酒如何?我有认真考虑过,曾在酿酒制造公司工作的村上满先生如此写道。借着居酒屋里的口头禅“とりあえず、ビール”(赶快,上啤酒),诱使客人点单,是一个非常有创意的主意。但最后还是没有付诸实施。
この暑さでは、とりあえずではなく最初から最後までビールの方も多かろう。二十四節気では「小暑(しょうしょ)」にあたるというが、とても「小」とは言えぬ日が続く。暑気払いに出かけたくなる期間が年々長くなる気がする。
值此酷暑,很多人啤酒喝个不停。虽然现在是二十四节气的“小暑”,但烈日灼灼,不可轻视的日子一直在持续。我感觉“暑気払い”(避暑)的日子逐年变长。
夏の宴会の代名詞になっている暑気払いだが、もともとは体を冷やしてくれるものを口にする習慣である。江戸の世では、冷水に入れた白玉や、暑さに負けないという触れ込みの薬が定番だった。
“暑気払い”曾是夏季宴会的代名词,起初指的是吃降温东西的习惯。在江户时代,凉水泡糯米团子和预防酷暑的药品是必不可少的。
薬売りは身をもって効き目を示そうと、炎天下でも笠をかぶらず、元気に薬箱をかつぎ回ったというから、プロ根性に頭が下がる。救いがあるとすれば、当時の暑さは今ほどではなかったと思われることだ。
卖药人为了显示效果,不戴斗笠就走在烈日下,并卖力地摆弄着药箱。我非常佩服他们的职业精神。如果药有效果的话,那么我只能认为当时的热度远逊当下。
この酷暑は日本に限らない。世界気象機関によると、各地で異常な高温が続いており、5月にパキスタンで54度、6月に米カリフォルニア州で51度を記録した。米国では高温で空気の密度が下がり、航空機が飛びにくくなるため欠航が出た地域もある。地球温暖化の現実であろう。
并非只有日本才这么热。根据世界各地气象机构报道,各地持续出现异常高温,巴基斯坦在5月达到了54度,美国加利福尼亚州在6月达到了51度。在美国,由于高温造成空气密度下降,有些地区出现了飞机难以起飞而引起的误点情况。这就是地球温暖化的现实。
先日の朝日川柳に〈夏が好きされど昔の夏が好き〉とあり、何度もうなずいてしまった。昔より今の方がビールのうまさが引き立つはずだと言っても、何のなぐさめにもならないか。
昔日,朝日川柳栏有诗云:“喜爱夏天,但那是昔日的夏季”,我对此非常赞同。与过去相比,虽然现在的啤酒更为爽口,但也只不过是杯水车薪。