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日期:2017-08-04 20:07  点击:708
 知識と知恵がとはどこが違うか。ここではその違いについて考えてみることにする。
 例えば、北極が零下何十度という極寒への寒風吹きすさぶ氷の世界だということは、これは一つの知識に過ぎない。極端な話、辞書の引き方さえわかれば、知ることができるような代物に過ぎない。しかし、それを知った上で実際に北極へ行ってきて、自らその厳しさを体験してくると、そこから先は知恵になってくる。だから、北極に行ってきた人が話す北極談は、行かないで知識だけで話すのとはまったく違ってくる。寒さや風の厳しさは同じでも、そこから一歩踏み込んで、そういうところに住むことの孤独、自然というものに感じた美しさや恐怖など、行った人だけがわかる視点と実感が語られると思う。人間がいざというときに必要になってくるのはこの知恵であり、実際、北極のような極限状況においては、知識なんてなんの役にも立たない。知恵をもっている人だけが生き残れるのである。
 この学問だけでは絶対に身に付かない知恵は、危険なことも含めて、体験を重ねていかない限り得られない。だから、失敗を繰り返してもいいから、積極的に生きなさいと教えるべきだし、こうした体験から得た失敗を避ける英知や、失敗したときに立ち上がる英知のほうが、学校で学んでいるような知識よりもずっと上なのだ。
(渡辺 淳「知的冒険のすすめ」より)
 
1、筆者の「知識」と「知恵」についての見方として、正しいのはどれか。
①知識は辞書さえ引けば得られるが、知恵は学問を通してしか得られない。
②体験から得られる知恵と、学問から得られる知識の間に優劣はない。
③知識には学問的な価値がないが、知恵は学問的な価値を持っている。
④知恵には学問だけで得られない体験者だけがわかる視点と実感がある。
 
2、本文の内容と合っているものはどれか。
①学校で学んでいることは、現実には役立たない知識に過ぎない。
②知恵は体得するものであり、困難な状況にあって役に立つのはこの知恵である。
③知恵というのは、大自然の中で実際に生活してみないと身に付かない。
④体験を伴わない知識をいくら学んでも、それは時間の無駄である。

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