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日期:2017-08-04 20:20  点击:2596
 21世紀という時代の変わり目にあるということは、20世紀という一つの世紀が作りあげたみな同じという文化もまた、変わり目にあるということです。( ア )。等質な社会の在り方の中から、自分にしかない価値を見つけられるかどうかは、どんな言葉をどのように使って、自分を自分にしてゆくかにかかっているということです。
 そのためには、言葉に対する感受性を磨く必要があります。( イ )。言葉は意味が全てではなく、怒ったときは怒ったように話し、悲しいときは悲しいように話します。そのとき言葉が伝えるのは、単なる言葉の意味でなく言外の意味です。( ウ )。たとえみなが同じマフラーをもっているが、自分が自分であることを示すのは、自分はそのマフラーをどう結ぶかです。重要なのはどんなマフラーを持っているかではありません。言葉も同じです。みなが同じに持つ言葉を、かけがえのない自分の言葉にできるものは、一つだけ、言葉と向き合う態度なのです。( エ )。
(長田 弘「読書からはじまる山」より)
 
1、「自分はそのマフラーをどう結ぶかです」とあるが、それはどういうことか。
①自分しか持ってない、自分という独自性を持った言葉を使うこと。
②自分が使っている言葉が、どのように相手に理解されるかを知ること。
③自分にしかない価値を、自分自身の力で見つけなければならないこと。
④同じ言葉を使うにせよ、その言葉を使ってどんな自分を表すかということ。
 
2、「つまり、自分が使う言葉がどんな自分を表しているかが大切なのです。」という文は、文中のア~エのどこに入るか。
①ア
②イ
③ウ
④エ
 
3、筆者がこの文章で一番言いたいことは何か。
①自分にしかない価値を見出すには、言葉に対する感受性を磨く必要がある。
②21世紀には、20世紀が作りあげた「みな同じという文化」の在り方も変わる。
③言葉というのは、それが指し示す意味よりも、言外の意味の方が大切である。
④悲しいときは悲しいように、喜怒哀楽の感情をもっと素直に表現するべきだ。

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